美味しいみかんの見分け方
伊藤農園に限らずみかん農家さんにとってみかんの収穫作業は1年の中では一大イベントと言えるでしょう。
和歌山有田が生んだ自然の恵み『みかん』。その収穫を是非とも体験してほしいと思う気持ちから、伊藤農園では毎年10月にみかんの収穫体験を行っています!!
2020年には『みかんピング』と言ってみかんの収穫をしたあとは、段々畑の一角でコーヒーや紅茶でまったりゆったりと過ごしてもらう企画も行われました
のみかんピング中に最も多かった質問は、、、
『美味しいみかんはどんなみかんですか?』でした
そして私の返事は、、、
『イノシシがみかんを食べた形跡がある木に付いてるみかんが美味しいですよ!!』
なので皆さんも家庭でみかんを見分けたいときは、木に付いてるイノシシの食べかけを見つけてくださいね♪
と、、言いたいところですが、それでは買ったみかんだと判別出来ませんよね?
なので今回は美味しいみかんの見分け方を皆さんに発表したいと思います!!!
色が濃い
みかん自体が緑色の時、クロロフィルという緑色の成分で光合成をして沢山の栄養と美味しさを蓄えます。その時にβ-クリプトキサンチンという黄色い成分も作られます
秋になって寒くなると、クロロフィルは分解されて黄色の成分(β-クリプトキサンチン)だけが残されて、みかんが黄色くなる!! よく『熟される』というのがこの黄色くなることを言います。
なので、夏までにしっかりと光合成をして沢山の栄養を蓄えて、黄色い成分も蓄えて、秋~冬にしっかりと熟したみかんが『黄色が濃く美味しいみかん』になります
軸が細い(ヘタの部分が小さい)
軸とは枝についていた部分のことです。葉っぱから作られた養分が枝を通ってみかんに貯められるので軸は太いほうがいいのでは?
と思うかもしれませんが、養分だけでなく水分も沢山移動してしまいます
多すぎる水分は味を薄めてしまうだけ、、美味しいみかんとは!みかん成分がギュっと詰まったみかんなんです!
ちなみに収穫の時期の雨はみかん農家にとって天敵(×〇×)
水を吸収してみかんの味が薄まるだけでなく、果肉は大きくならずに皮だけが大きくなる『浮皮』という品質を落としてしまう原因にもなってしまいます
油胞が小さく多い
油胞とはみかんの表面についている小さいツブツブのことです。
油胞の中にはリモネンを中心に柑橘類の精油成分がギュッと凝縮されています。
精油成分が多ければ多いほど香り高いみかんということになります。
房の数が多い
食べる前に判別するのは難しいですが、みかんの中にある房(瓤嚢※じょうのう)の数が多ければ多いほど美味しいと言われています
実は房の数はみかんと繋がっている維管束の数と同じなのです!
『維管束』とは!
道管:根から吸収した水分と養分を移動させている管
師管:葉で作られた養分を移動させている管
の2本を束にしたものを『維管束』といいます。
みかんに繋がっている維管束が多ければ多いほど沢山養分がみかんに移動していることになります。そして甘くて美味しいみかんになる!! と言うことですね♪
みかんのヘタを取ったときの窪みにある筋、これが維管束。なのでヘタを取れば維管束の数(房の数)が解ります!ですが、、、買う前のみかんのヘタを無理にとるようなことは止めてくださいね(^-^;
今回は『美味しいみかんの選び方』ということで
・色が濃い
・軸が細い
・油胞が小さく多い
・房が多い
を紹介させていただきましたが、ほかにも紹介しきれなかった色々な選び方があります
選び方を調べてみたり、実際に食べ比べてみてはどうでしょうか?🍊🍊
ひとえに美味しいみかんと言っても、皆さん好みの味があったりもしますので、自分なりの選び方があっても楽しいかもしれませんね
今回紹介させていただいた選び方が皆さんにとって美味しいみかんとの出会いになれば幸いですm(‗ ‗)m