他の柑橘とは少し違う!?バレンシアオレンジについて
皆さんは夏が旬の柑橘をご存知でしょうか?
柑橘の旬は冬か春というイメージを持っている方も多いかもしれません。
実際に、冬から春にかけて、ほとんどの柑橘が旬を迎えます。
ですが、夏が旬の柑橘もあります。
それでは、正解発表!
夏が旬の柑橘、それは・・・。
バレンシアオレンジです!
今回はこのバレンシアオレンジについて紹介していきたいと思います。
バレンシアオレンジの「バレンシア」はスペインのバレンシア地方から名付けられたそうですが、
原産地はバレンシア地方ではなく、アメリカのカリフォルニア州です。
バレンシア地方で栽培されていたオレンジに似ていたことから、この名がつけられたようです。
ちなみにスペインのバレンシア地方ではバレンシアオレンジはあまり栽培されていないようです。
余談ですが、パスタのナポリタンはイタリアのナポリ発祥ではなく、日本発祥だそうです。ややこしい・・・。
バレンシアオレンジは栽培するのに、とても手間のかかる柑橘でもあります。
というのも、他の柑橘に比べて木の上で育つ期間がとても長いからです。
温州みかんであれば、開花から収穫まで150日~250日かかりますが、バレンシアオレンジは約400日もかかります。
開花から収穫まで1年以上かかるということは・・・。
他の柑橘では見られない、珍しい光景が見られるということでもあります!
こちらの写真をご覧ください。
こちらは収穫時期のバレンシアの写真です。
食べごろの黄色い果実と一緒に小さな緑色の果実があるのがわかります。
この緑色の果実は来年に収穫できる赤ちゃんバレンシアオレンジです。収穫まで1年以上かかるので、来年の果実も木になっているんですね。
親子みたいでかわいいです。
さて、収穫に1年以上かかることをご紹介しましたが、この栽培期間の長さから、珍しい現象が起こることがあります。
柑橘といえば、緑色から黄色に変化するイメージがあるかと思いますが、このバレンシアオレンジはなんと緑→黄に色が変化します。
これは「回青現象(かいせいげんしょう)」という現象で、春の温かい時期に緑色の葉緑素と水分を果実に取り込むことで起こります。
バレンシアオレンジはアメリカ、オーストラリア、アフリカで多く栽培されていて、
スーパーなどで売られているもののほとんどは、海外から輸入されたものです。
国産のバレンシアオレンジはとても珍しく、市場にあまり出回りません。
伊藤農園では、6月中旬ごろから貴重な国産バレンシアオレンジを販売しています。ぜひ食べてみてくださいね!