みかんの「きよみ」と「はるみ」はどう違う?それぞれの違いを徹底比較!!
柑橘の違いについてよく似ているけど違いが分からない?
・きよみとはるみの違いをご紹介
・それぞれおいしく食べる方法は?
こんな悩みにお答えします。
きよみとはるみの味はどう違うのでしょうか?
今回はそれぞれの味の違いやおいしい食べ方について、あらゆる角度からご紹介します!
■目次
・1.柑橘類は全部で何種類ある?
・2.きよみとはるみはどう違う?
・3.はるかとはるみは全然違う?!
・4.それぞれの収穫時期は?
・5.果実の保存方法は?
・6.伊藤農園での柑橘の取り扱い
・7.関連記事
上記、テキストをクリックすると項目にジャンプします。
1.柑橘類は全部で何種類ある?
瑞々しい味わいが人気の柑橘類ですが、
お店に行くとたくさんの種類が並んでいますよね。
全部で柑橘類は何種類あるのかご存知ですか?
農林水産省 品種登録ホームページによると、
柑橘類の種類は合計70種類もあるそうです。
更にそこから品種が分かれていくので、
2022年の時点で登録されている柑橘類の品種は111品種ありますが、
全ての品種が登録されているわけではないので、
実際の柑橘類の品種はもっと多く存在します。
また、同じ品種であっても産地や生産者によって味わいも異なるので、
数多くの柑橘類が市場に流通していることが分かりますね。
2.きよみとはるみはどう違う?
きよみ
〇国産初のタンゴール品種
きよみはミカン科ミカン属の常緑小高木で柑橘類の一種です。
甘いことで知られる日本の温州みかんと、
ボリュームある果実が特徴の外国産オレンジを交配させて生まれた日本で初めて作られたタンゴール品種となります。
タンゴールとは、みかん類とオレンジ類をかけ合わせた品種に対してつけられた総称のことを指します。
ちなみに品種名の「きよみ」は、静岡県静岡市の近くにある清見潟で生まれた果実なので、
その名前をとって付けられました。
〇きよみの果実の特徴
きよみの果実の特徴は、温州みかんの味にオレンジの香りがすることです。
皮もオレンジとよく似ていて、
厚めなので手で剥くのは難しいのでナイフでカットをすると食べやすくなります。
果実は1つ200~250gほどで果汁がたっぷりと詰まっています。
種が入っていることもありますが、多くの場合は種は入っていません。
甘さと酸味がほどよく調和した果実で食べやすい風味になっています。
〇新品種の多くは「きよみ」から生まれる!
きよみは最近生まれた新品種の多くの親となっています。
例えば「きよみ」に「アンコール」を掛け合わせたものに更に
「マーコット」を掛けて育成された果実は「せとか」と名付けられて2001年に品種登録されました。
現在出てきている多くの新品種の親となっている、とても優秀な品種です。
他にも、きよみを親としている柑橘類は、
はれひめ・西之香・朱見・はるみ・あまか・陽香・天草・津之香・清峰・不知火・春峰・たまみ・せとみなど、とても多くの種類があります。
きよみが生まれていなければ、存在しなかったかもしれない柑橘類があると思うと奥の深さに驚きますよね。
まだまだこれからもきよみから新しい柑橘類が誕生するかもしれません。
はるみ
〇きよみとポンカンを掛け合わせた品種
はるみは「きよみ」と「ポンカン」を親に持つ品種です。
きよみはオレンジと日本のみかんを掛け合わせた品種でしたが、
ポンカンはインドを原産とする品種です。
そんな両方の持ついいところを受け継いだのがはるみとなります。
ちなみに、デコポンとは兄弟という関係にあたります。
どちらもきよみとポンカンの掛け合わせで誕生した柑橘類です。
はるみとデコポンの違いは、掛け合わせるポンカンの品種が少し違うということです。
デコポンの方が「デコ」が強めで、皮もやや硬い傾向にあります。
はるみが誕生したのは昭和61年ですが、「はるみ」と命名されて、
みかん農林12号として登録、公表されたのは平成8年です。
市場にはほとんど出回らない貴重な柑橘類として近年人気が出てきています。
〇はるみの果実の特徴
はるみは、扁球形をしていて、果皮色は橙色でポンカンに似ていて果面は滑らかです。
大きさは180〜200gほどで、果肉は柔らかく、濃厚な甘さを持つのが特徴です。
皮がむきやすくてじょうのう(内皮)が薄く、
種が少ない柑橘類を作ろうと狙って生まれたのがはるみで、正にその通りになっています。
サッと皮をむけばポンカンゆずりの香りが広がり、風味は糖度が比較的高く、
果汁もたっぷりなので、甘くてジューシーな味わいを堪能することができます。
兄弟となるデコタンゴールはとても濃厚な風味が特徴ですが、
はるみはそれよりももう少し爽やかでマイルドな甘味に仕上がっています。
〇口の中でぷちぷちと弾ける新食感!
はるみの果実はプチプチと弾けるような大粒果肉です。
このプチプチとした食感ははるみ独自のものとなります。
手でサッと剥いて薄皮ごと食べられるので、
お子さまからご高齢の方まで幅広く召し上がって頂け、
じわじわ人気の出てきている春先の柑橘となっています。
3.はるかとはるみは全然違う?!
「はるみ」「きよみ」のように柑橘類にはよく似た名前がつけられていることがあります。
柑橘類の一覧を眺めていると、見た目もよく似ているのでなかなか判別がつかないのではないでしょうか。
そんな柑橘類の中に「はるか」というものがあります。
「はるみ」と名前がよく似ているので、同じような品種なのかと思いきや、
「はるか」と「はるみ」は兄弟でもない全く別の品種の果実となります。
どちらも2〜3月ごろに登場する品種ですが、
はるかは、日向夏(ひゅうがなつ)が自然交雑して誕生した品種で、皮の色も黄色が強い色合いをしています。
レモンやグレープフルーツのように酸味が強そうな見た目をしていますが、
ゴツゴツとした硬い皮に反してまろやかでプルプルの果実が人気の柑橘類です。
「はるみ」とお店に並ぶ時期も近いので、見かけたら食べ比べをしてみるのも楽しそうですね♪
4.それぞれの収穫時期は?
きよみの収穫時期
収穫時期は3月中下旬で、 3月中旬~5月にかけて出荷されます。
ハウスものと路地ものがあり、それぞれ収穫時期が異なります。
ハウスものが1月頃から収穫が始まるのに対し、
路地ものは果実に1個づつ袋がけをして、
月まで樹上で越冬して、十分に色づいたところで収穫を行います。
美味しさの秘密は「越冬収穫」と言われるほどハウスものよりも露地ものの方が味も濃く、
果汁も豊富なことで知られています。
きよみの収穫は4月初旬あたりまでですが、低温貯蔵されるものもあるので、
5月頃までは市場に出回ることになります。
旬は3月頃となり、この頃が最も多く市場に出回り、風味も濃厚で美味しい頃合いです。
はるみの収穫時期
はるみは隔年結果が多く、毎年ならすのが難しい柑橘です。
更に、鳥害や浮き皮・水腐れが多く生産の難易度が高いので市場には出回りにくく、
希少価値の高い柑橘類となっています。
育てるのは難しいですが、無事に実れば糖度は15度以上になるのが
当たり前というぐらいに甘くて美味しい柑橘類です。
はるみが出回る時期は2月〜4月ですが、特に美味しく食べられる旬の時期は2月がおすすめです。
5.果実の保存方法は?
「きよみ」も「はるみ」も美味しさを長持ちさせるための保存方法はどちらも同じです。
風通しのいい場所なら常温でも1週間程度なら保存が可能となります。
それ以上持たせたい場合は、ラップや袋に包んで冷蔵庫に入れてみてください。
冷蔵庫に柑橘類を入れると、皮に水分がとられてパサパサになってしまいがちですが、
果実を包んであげることでパサつきを防止することができますよ!