みかんな豆知識

みかんの害虫

みかんは生育の過程で色々な病気や害虫の被害に悩まされます。

虫たちにとっては大事な栄養源ですが、
みかんや栽培してる人間からするとみかんに被害を及ぼす存在。

今回はみかんに被害をもたらす害虫についてみていきます。

なお、虫の画像が少し出てきますので、
虫が苦手な方は閲覧を注意してください。

ミカンハモグリガ

ハモグリガ類に分類される虫です。
その名の通り、幼虫が葉に潜り、葉肉を食べます。

葉っぱがしおれたり、落葉したり、変形するといった被害があります。
葉っぱは植物の生育において大変重要なものです。

そのため、葉の食害がひどくなると、植物自体が衰弱してしまいます。
食べられたところから潰瘍病といわれる病気の細菌が入りやすくなります。

 また、ハモグリガは寄生する植物によって、明確に分けられています。
桃に寄生するものはモモハモグリガ、柿に寄生するものはカキホソガといいます。

そしてみかんに寄生するものがミカンハモグリガです。
また、ミカンハモグリガが食害すると不規則に蛇行した線の模様ができることから
「絵描き虫」の異名があります。

カイガラムシ

カイガラムシは多数の種類が存在し、
300種類以上の植物に寄生する代表的な害虫です。

カイガラムシのほとんどは成虫になると足が退化し、植物に固着します。
枝や葉裏などに群生し、植物の生育を妨害します。
放っておくと最悪の場合は樹が枯れ死ぬ場合もあります。

黒いすす状のカビを発生させるすす病を誘発します。
みかんにつくカイガラムシとして
はヤノネカイガラムシ、イセリアカイガラムシ、
ナシマルカイガラムシなどが代表的です。

アゲハ

ここでいうアゲハとはアゲハ蝶の幼虫の事です。

「アゲハ蝶って害虫なの?」と思うかもしれませんが、
アゲハチョウの幼虫は成長すると大型になり、食欲旺盛で葉を大量に食べ散らかします。

アブラムシ

日本には約700種類が存在する代表的な植物害虫です。
体調は1mm~4mmと小さいですが、繁殖力がとても強く、
群生して植物の栄養を吸い上げていきます。

結果的に新芽が縮んで伸びなくなったり、
葉が巻くなどの被害が出ます。

さらにアブラムシは甘露と呼ばれる糖の多いねばねばした液体を分泌します。
それを目当てにアリが集まります。

また、アブラムシの排泄物を栄養とするすす病を誘引する原因にもなります。
さらに、アブラムシは移動するので、ウィルスにかかった植物に寄生してウィルスを保毒し、
別の健康な植物にウィルス病気をうつすこともあります。

繁殖力の強さから一度寄生してしまうと次々に発生し、完全に退治するのは容易ではありません。

カミキリムシ

みかんにとって大きな害虫の一つがこのカミキリムシです。
カミキリムシの成虫は樹皮の柔らかい部分等を食べ、
枝枯れを発生させます。

さらにそれだけではなく樹皮をかじって、
その中に産卵を行います。

カミキリムシの幼虫も非常に厄介で、
同じ木の中で1~2年生活し、
中から樹木を食い荒らします。

表面からは存在が分かりにくく、
一匹の幼虫でも幹の中を食い荒らされ、
木の中が空洞になる場合があります。

結果として樹木は栄養を運べず最悪の場合は樹そのものが枯れてしまう場合もあります。

今回紹介したもの以外にもまだまだみかんにはたくさんの害虫がいます。
伊藤農園でもその被害には悩まされていますが、色々な対策をしています。

そういった害虫からの防除や対策についてはまた別の機会に!



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